Radio Orlando #001/オッティンガー「ベルリン三部作」のことRadio about films of Ulrike Ottinger, ”Berlin trilogy”.8/17/2023 8/19(土)から渋谷ユーロスペースにて上映される、ウルリケ・オッティンガーのベルリン三部作 (配給・プンクテ合同会社さん @punkte00 必見情報!)について、 写真家の細倉真弓さん、とinuhosihitoさん(関口さん)のラジオ、Radio Orlandoでお話しました。 関口さん twitter https://twitter.com/tsekiguchi ----- 動画情報から。 ウルリケ・オッティンガー「ベルリン三部作」を見た細倉真弓さんと長谷川億名さんの対話。イラストは住本尚子さん、オッティンガー作品の素材は配給会社プンクテ合同会社に提供いただきました。 ◆ ウルリケ・オッティンガー Ulrike Ottinger は1970年代から映画作家として活動。2020年にはベルリン国際映画祭で功労賞を受賞しました。 今回「ベルリン三部作」と呼ばれる初期の3本の長篇映画が、2023年8月19日ユーロスペースを皮切りに全国公開されます。 配給はプンクテ合同会社。詳しくは以下WEBサイトをご確認ください。 「ベルリン三部作」 『アル中女の肖像』(1979) Bildnis einer Trinkerin 『フリーク・オルランド』(1981) Freak Orlando 『タブロイド紙が映したドリアン・グレイ』(1984) Dorian Gray im Spiegel der Boulevardpresse 「ウルリケ・オッティンガー/ベルリン三部作」 公式WEBサイト https://punkte00.com/ottinger-berlin/ 公式 旧Twitter https://twitter.com/ottingerberlin プンクテ 公式Instagram https://www.instagram.com/punkte00/ ユーロスペース作品情報ページ http://www.eurospace.co.jp/works/deta... ◆ 細倉真弓 Mayumi Hosokura さんは国内外、様々な媒体で活躍される写真家。『KAZAN』『Jubilee』『NEW SKIN』等々の写真作品のほか映像インスタレーションともいえる作品も手掛け最近では「恵比寿映像祭2023」にも出品されていました。資生堂「花椿」ではエッセー「まぶたの裏、表」も連載中。 細倉さんWEBサイト http://hosokuramayumi.com/ 「まぶたの裏、表」 https://hanatsubaki.shiseido.com/jp/e... ◆ 長谷川億名 Yokna Hasegawa さんは2000年代からインターネット上で独自に映像作品やテクストを発表。長篇『イリュミナシオン』『デュアル・シティ』短篇『海女の珠取り物語 - 北斎の海女と蛸に基づいて』等々の映画作品を経て現在は最新長編映画『コスモ・コルプス』のポストプロダクション中。 億名さんWEBサイト https://yoknahasegawa.com/ ◆ 住本尚子さんは長篇映画『ふゆうするさかいめ』の監督でもありイラストレーターとしても活躍されています。また映画にまつわるWebマガジン「Filmground」主宰のお一人。 住本さんWEBサイト https://smmt705.wordpress.com/ Filmground https://filmground.net/ ◆ プンクテ合同会社は映画の配給・宣伝会社。今回ウルリケ・オッティンガー「ベルリン三部作」を配給しています。素材や資料の提供・協力に感謝いたします。 公式WEBサイト https://www.punkte00.com/ 公式 旧Twitter https://twitter.com/punkte00 ----- オッティンガーの映画、これまで日本ではほとんど紹介されていませんが、70年代〜80年代ベルリンのカッコよさが、メインストリームとは全く違う眼差しの角度とライブ感、鮮やかさのまま危険なまでに、でも親密さを感じる様子で詰めこまれていて、自分の「映画史」が、ガラガラと崩れ去りました。 同時に、超・超・多層的なので、それぞれの方の観方・聴き方・感性を誘っています! ぜひ映画を三本コンプリートして、ラジオも聴いてみていただけたら嬉しいです🙌🍻 あと、新潟を撮影し、多和田葉子 さんなど日本人の方々が出演されている、『雪に埋もれて』と、『MADAME X』、デルフィーヌ・セリッグの遺作でもある『jeanne d'arc of mongolia』など、他にも気になる作品が沢山あって、ぜひこの貴重な上映をきっかけに、全国的にオッティンガーの映画を観るチャンスが広がるのを願ってます! 素敵なイラストは、映像作家の住本尚子さんの作品です。 web site : https://smmt705.wordpress.com/ 監督のオッティンガーと、『アル中女の肖像』他多くの作品で主演・出演をし、超センス有り過ぎの衣装デザインをされている、タベア・ブルーメンシャインが、ラジオを聴いていて可愛い。🛫🗺️🍻🌏📻⚡️🌎 映像の中では、真弓さんとわたしの似顔絵まで登場しています。 写真を送らせていただく過程がなかったので、住本さんが見た写真をもとに二人ともを描いてくださったと思うのですが、特徴をすごくポジティブに捉えてくださって、凄いし、とても嬉しいです。笑 映像編集やラジオ中のわからないことのヘルプは、企画者である関口太郎さんが全てされていて、YouTubeのチャンネルには他にも世界中の映像作家、映画監督についてさまざまな方が語る、相当濃く深い映画情報があって、驚きました。世界って知らないことばかりなんだなと...。 関口さんはzineのような気持ちで作られていると言っていました。ぜひ好きなだけディグってみてください!映画の世界が果てしなく広がるはず... 関口さんは、私にとって世界一のシネフィルです。🙏 出会いは、もう10数年前、私が昔やっていたブログに、貴重なコメントをくださったのがinuhosihitoさん(関口さん)でした。 ジャン・リュック・ゴダール+トリュフォーの共同作品が入っているオムニバスの、『水の話』というのがあり、私はその中の『詩人ヨーゼフ・アッティラの少年期』という、コーシャ・フェレンツの短編映画が今でも10本の指に入るくらい好きで、もっとコーシャ監督の作品を観たいと思って探したけれど当時は全然情報がなく、何かそういうようなことを書いたかと思います。 そういった時に、コーシャ・フェレンツの他の映画などを知っている方からコメントをいただいたりすると、なんというか、砂漠のオアシス、みたいな、おお、やっと人と会えた!というような気持ちになるのです。 以前も書いたかもしれないけれど、私はマルグリット・デュラスがずっと好きだったけれど、VHSで一人で観たので誰とも話す機会がありませんでした。そういった時に、デュラスの(しかも文学ではなく映画の)研究者だった谷百合子さんと思いがけなくお話できる機会に恵まれ、百合子さんはデュラスの映画はほとんど観ている方で、さらにwikipediaに書いてない映画も観ていらっしゃって(私がその後すぐ、wikiに付け足しました笑、遺作です。セリッグの方も遺作が代表作として書かれていなかったけれど、それこそがオッティンガーの映画でした。World is not enough.)その時はそれまで寒かったのにいきなり温泉を発掘したような気分になりました。 横のつながりって、よく重要さがわからないと思う時もあるのですが、本当に世界で一人しかそれに興味を持っている人を知らない状態の時、非常に大事だと感じます。 研究のためとかマーケティングとか勧誘とかそういうことでもなく、、とにかくそこを掘り進めることで人生が世界の理解が、やっと進んでいくような感じというか。 その後も、不思議と思い出せた、フランク・ツバルトゥス、というような名前の人だった、UBUWEB以外はどこにも情報のない60年代の映像作家の撮影がすごく直接的で好きで、それについて書いた時も奥行きのあるコメントをくださり、「この方は一体...??!」と思いながら、私にとってはネットの醍醐味を感じさせてもらったお一人が関口さんでした。 そしてネットだけではなく、自分が映画を撮ってからわかったのは、関口さんは本当にみんなの作品を観に映画館へ足を運んでくれるし、ネットもどこまでも発掘するし、真剣に観てくれる。有名無名、時代、国、老若男女関係なく、本当にすごいなと思います。 実はラジオの収録の後、関口さんから、私たちが右往左往していた『アル中女』について、「限りなく正解」としか言えない考察を聞き、ここではそれは書きませんが、関口さんの映画的記憶の蓄積としての目、軽やかだし柔らかなんだけど本質的なところを観ている凄みを感じました。 それも含めて思ったのは、おそらくオッティンガーの映画は、そのまま、観たまんまできっとすごくわかるんだけど、ただ観るだけでは、それをスルーしてしまう、見えていない..っていうことなんだなぁと。。 きっと現実もそうなんだろうけど、、その発見はどうしたらできるようになるのか。 P.S.あと、自分が、恐れ多くも、マルグリット・デュラス の インディア・ソング について話してる箇所なのですが、エンディングについてよく考えると二種類記憶があることがわかり、調べたところ、114、119、120minとバージョン違いがある・・・?気になっています。 私はVHSと、劇場で観ました。実は劇場で、覚えていないシーンもあって、でも記憶間違いかな?とその時も思ったのですが。(主人公が、建築物の廊下を男たちを引き連れて歩くところ。ピンク色の衣装を着ていたような...?そして、この時のエンディングは、ぼやけたりはっきりしたりする、「地図」でした。感動したので覚えている...) もし知ってる方いらっしゃったら。。
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